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3Dレーザースキャナーの弱点!?扱う時の注意点とは?

3Dレーザースキャナーはとても便利な機械ですが万能というわけではありません。
レーザー光を利用して計測しているため、光の性質により上手く計測できない場合があるからです。
3Dレーザースキャナーを扱うときに注意すべきことを簡単にご紹介します。

 

水はレーザー光を反射させたり屈折させたりするので3Dレーザースキャナーの天敵です。
野外での計測の場合雨が降っていると計測できないため、雨が止むまで待つことになります。
雨が上がった後でも水たまりなどはレーザー光に干渉するため計測の際は要注意です。
3Dレーザースキャナーの中には水底の測量が可能なタイプもありますが、それはグリーンレーザーと呼ばれるタイプのレーザー光を使用しています。

鏡や光沢のある金属のような物は光をよく反射するため、レーザースキャナーはそういったものを苦手としています。
現場によっては表面に粉を吹き付けるなどしてレーザーが反射しないように工夫して計測することもあります。

黒い物体

黒色というのは光を吸収します。そのため、レーザー光が吸収されて上手く計測できないことがあります。
身の回りには黒い製品も多いので事前に確認することが大事です。

透明な物体

ガラスやビニール袋といった透明な物体も計測が難しいものの一つです。
透明ということは光を通過させる性質をもつということなので、レーザースキャナーから射出されたレーザー光も通過してしてしまいます。
通過してしまった部分は計測できないので、そこにデータの欠落が生まれます。

気温

野外での使用の場合、外気温の影響を考えなければいけません。
3Dレーザースキャナーは精密機械なので暑すぎたり寒すぎたりすると不具合がでる可能性があるからです。
正しい結果を得るためにも機器の状態には常に気を配る必要があります。

障害物

レーザー光は曲がらないので障害物の影になりレーザー光が届かない場所の計測は出来ません。
プラントのような複雑な構造物の測量の場合複数個所からスキャンすることで欠落のない点群データを取得します。
また、障害物を貫通して計測することも出来ないので事前に邪魔な物は動かしておく必要があります。

まとめ

このように3Dレーザースキャナーは強力ですが万能の機械ではありません。
正確なデータを得るためには人による補完や修正が重要になります。
専門スタッフとの打ち合わせや事前調査などをしっかりとおこない不測の事態が生じないよう準備することが大切です。