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点群データ処理でよく使われているソフトウェアとは?~ノイズ除去や3Dモデル化でデータ活用~

以前の記事では点群データ処理のワークフローをご紹介しました。

点群データ処理には合成、ノイズ除去、メッシュデータに変換など色々な工程があり、それぞれの工程でその処理に合ったソフトウェアを使用しています。

多くのソフトウェアはオールインワンの機能をもち、点群データからCADデータ化までをサポートしていますが、ソフトウェアごとに得意な処理・不得意な処理があるため工程ごとにソフトウェアを使い分けるのが一般的です。

例を挙げさせていただくとソーキ販売で行ったとある事例では

作業内容 メーカー ソフトウェア
データ合成、ノイズ処理、点群カラー化 FARO SCENE
モデリング Leica Geosystems Cyclone
ポリライン化、メッシュ化、X-Ray GEXCEL Reconstructor

このようにソフトウェアを使い分けしました。(参考)

現場の点群データ処理で使われるソフトウェア

点群データ処理で使われているソフトウェアにはレーザースキャナーに付属のもの専用の有料ソフト、フリーソフトなどがあります。

ライカジオシステムズ「Cyclone」

3Dレーザースキャナーでもお馴染みのライカジオシステムズでは点群処理のソフトウェアも開発しています。
座標値にキャプチャデータを自動的に配置してくれるなど、ユーザーの手間を削減してくれる機能が豊富です。
点群データの合成から、点群分析、断面図の作成、報告書の出力などオールインワンで対応できるソフトウェアです。

FARO「SCENE」

3Dレーザースキャナーを開発しているFAROの点群処理ソフトウェア。とくにFARO製3Dレーザースキャナー向けに設計されていますが、その他のレーザースキャナーでも使用可能です。
3Dレーザースキャナーで取得した点群の合成やその後のノイズ処理、カラー化などをおこなえます。
他にもバーチャルリアリティービューと呼ばれる機能を使って、VR環境でデータを評価することができたり、クラウドサービスによって簡単にデータ共有をすることができるなど、豊富な機能が取り揃えられています。

GEXCEL「Reconstructor」

GEXCELが開発しているReconstructorはもともと国際原子力機関(IAEA)による原子力発電所の3D検査を支援するために開発された「JRC 3D Reconstructor」というソフトウェアでした。
原子力発電所という特殊な環境向けに開発されたもので、ターゲットシートやスフィアを使わずに合成することができるなど他と違うユニークな特徴をもっています。
点群処理だけでなく、その後のポリライン化やメッシュ化、X-Rayなどでも使えます。

Autodesk「Civil 3D」

AutoCADやMaya、3ds Maxといったソフトウェアを開発しているAutodeskが販売しているソフトウェアで、以前は「AutoCAD Civil 3D」という名称でした。
BIM(ビルディング インフォメーション モデリング)にも対応しているので、作図、設計、施工図書の作成などで活躍しています。
点群データ処理では、CAD化したデータから平面図をおこしたり、サーフェスモデリングを作成する際に使われています。

点群データを利用できるソフトウェアは他にもいろいろあります

Unity/Unreal Engine

処理した点群データの利用方法としてUnityやUnreal Engineのようなゲームエンジンを使う場合があります。
UnityUnreal Engineは最新の商用ゲームでも使われるほどの性能を持ちながら無料でダウンロード可能です。
利用方法によってはフリーソフトのように使うことができるため、ゲーム制作以外での利用が広まっています

処理した点群データにテクスチャを貼ったり、ライティングを調整して実写と見分けがつかないような精巧なデモモデルを作り(ビジュアライズ)完成品のイメージを顧客へ紹介する。
VRゲームやVRアプリケーションの背景や小物としてデータを利用し、顧客へ不動産のイメージを伝える、教育用のVRシミュレーターを作り新人研修に利用するといった活用方法があります。

Open3D

Open3Dはインテルが開発しているオープンソースのソフトウェアライブラリで、Githubでも公開されています。
PythonとC++に対応しているため、複雑なプログラムによる3D点群データの解析や処理が可能です。
機械学習向けのOpen3D-MLという拡張機能はTensorFlowやPyTorchといった機械学習でよく利用されているライブラリと連携しています
比較的新しいソフトウェアのため日本語の情報が少ないので注意が必要です。

Point Cloud Library(PCL)

PCLはかつて存在したアメリカのロボティクスのスタートアップ企業「willow garage」が開発を開始したオープンソースのソフトウェアライブラリです。
さきほど紹介したOpen3Dとよく似た用途で使われていてOpen3Dよりも古くから開発されています。
対応言語はC++。

まとめ

点群データ処理に使用するソフトウェアをご紹介させていただきました。中にはあまり聞いたことのないソフトウェアもあったのではないでしょうか。
このようにソフトウェアを使い分けることで、より高精度なデータをお客様にお届けしています。

点群データ処理の作業工程に興味がおありの場合はぜひコチラの記事もご覧ください

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