どうして最近になってIoTが話題になっているの?IoT普及の理由とは?
目次
前回はIoTとは何かについてご説明させていただきましたが、ではなぜ今になってIoTの普及が急激に進んでいるのでしょうか。
今回はIoTの普及の背景について解説したいと思います。
IoTと言う言葉が登場するのは1999年!
近年になり急速にIoT化が進んでいますが、IoTという言葉の登場自体は1999年までさかのぼります。
まだ、iPhoneも登場していない頃ですが、この頃から既にインターネットとモノを繋げることで、起こるシナジーやイノベーションの可能性が予見されていました。
なぜ今になるまでIoT化が進まなかったのか?
インターネットがもたらす可能性については古くから研究されていましたが、普及が進むまでには時間がかかりました。
なぜかというと当時はデータ取得に不可欠なセンサーの単価も高く、パソコンなどのデジタル機器も高価な時代だったからです。
時代が進み人々がスマートフォンをはじめとしたデジタル機器に囲まれて暮らすようになり、ようやくIoT化が現実的に実現可能な状態となりました。
また、ディープラーニングをはじめとしたAI技術の発達もIoT普及の大きな原動力の一つです。
高度なAI技術により人間以上のデータ解析が可能となったおかげで、集めたビッグデータの活用が出来る環境が整ったのです。
IoTの普及のためには、こうしたテクノロジーの進化が不可欠だったと言えます。
企業が今IoTに熱い目を向けている理由は?
IoTに使用するセンサー等の単価が下がったことで、IoT普及の下地が整ったことがわかりました。では企業がIoTを導入する理由にはどういったものがあるのでしょうか。
人手不足対策
例えば、ネットワークを利用して機械を管理するようになった場合、パソコン一台で複数の機械の状態や制御をおこなえます。
今までは、一台一台を人間がチェックする必要があったため、一人で管理できる機械の数には物理的、体力的な制限がありましたが、パソコンで管理できるようになるとそうした制約にとらわれずに、一人で管理できる機械の台数が大幅に増えます。
こうすることで、人手不足の状態でも業務の効率を下げずにいられます。
生産性の向上
先程ご紹介した人手不足対策にも関わることですが、一人当たりの作業効率が上昇することにより生産性の向上が見込めます。
グローバルな競争にさらされている現在の企業には、国際的な競争に勝つために業務の効率化が急務です。
成長を続けていくためにIoTを使った体制へ変化していくことが求められています。
データを活用することで、新たなイノベーションを起こせる
Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字をとって「GAFA」と呼ばれていることを知っている方も多いと思いますが、GAFAが注目されている理由としては利用者から収集した大量のビッグデータを抱えていることが挙げられます。
IoTによって集められたデータを分析することで、現在の状態を正確に把握することが出来るようになり、改善点の発見や新たな商機に繋げることが可能です。
データ利用の中にはベテランの仕事をIoTで分析し、ベテランがもつ「勘」を数値化・可視化することで、新人への技術の継承に役立てる試みなどもあり、様々な分野での活躍が期待できます。
まとめ
IoTがなぜ今になって普及し始めたのかを解説しました。
IoTという言葉の登場自体はかなり昔にさかのぼりますが、当時の環境では実現は不可能でした。 IoTデバイスに使用する機器の低コスト化やビッグデータを処理できるだけの性能をもったコンピューター、AI技術の発展によるデータ処理アルゴリズムの進化などの複数の要因によって、漸くIoTの導入が進み、現在のIoT普及に繋がっています。