配管の入り組んだ複雑な構造物は3Dレーザースキャナーにお任せください!
目次
プラントや船舶のように配管が複雑に張り巡らされた構造物ではその全容を把握するのが難しいです。
図面から構造を理解しようとしても、改修工事を繰り返したことによって図面と一致しなくなっている建物もたくさんあります。
現状の把握をちゃんとしないまま更なる改修工事をすると、思わぬアクシデントに遭遇し想定以上のコストが発生してしまうかもしれません。
そうした事態を防ぐために3Dレーザースキャナーを使った構造物調査はいかがでしょうか。
3Dレーザースキャナーを使った調査には従来の方法に比べて時間短縮や取得したデータの利用性の高さといった強みがあるほか、複雑な構造物でも高い精度で調査することが可能です。
この記事では複雑な形状をもった構造物を調査する場合における3Dレーザースキャナーのメリットなどをご紹介します。
構造物調査でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
現在の状況を詳細に反映し、図面をアズビルド化!
3Dレーザースキャナーによる調査は現場の状況そのままをデータとして取り込むことが可能です。現場の今の状況に合わせて製作した図面や解析データは「アズビルド(as-build)」と呼ばれます。
図面をアズビルド化し建造物の状態を正しく把握することで、新たな改修工事の計画を非常に効率良く作成できるといったメリットが得られます。
将来を見据えた建物の管理をするためにはこのアズビルド化が重要と言えるでしょう。
構造物を3Dデータで記録するメリットとは?
3Dレーザースキャナーで測量したデータは点群データやCADデータとして利用されます。
このように3Dデータとして記録するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
いくつかの例をご紹介します。
従来の方法に比べて短時間で測量できる!
3Dレーザースキャナーによるスキャンは1回の計測につき30分ほどの時間で完了し、周囲の数十~数百メートルの範囲のデータを取得できます。
測量範囲の広さや構造の複雑さにもよりますが1日から数日で完了することも多く、従来の工法よりもはるかに短時間での測量が可能となっています。
構造物の全容を立体的・視覚的に把握できる!
3Dモデルの優れている点として、ビジュアライズしたことによる可視性の高さが挙げられます。
2Dの図面を見るよりもはるかに直感的な構造の理解ができるほか、現状のイメージがしやすいといったメリットがあります。
視覚に訴えるため専門外の人間にもわかりやすく、クライアントへの説明の際に大きなアドバンテージを得ることも可能です。
複雑な配管の干渉チェックも簡単に!
図面だけで考えていると配管のような複雑な構造では配管同士が干渉してしまうミスが起こりやすくなります。
現場での作業段階で干渉が発覚してしまった場合、大きなタイムロスとなりその後の計画にも響いてしまう可能性もあります。そうしたミスを減らすのが重要です。
CADモデルを使った3DCADなら干渉をチェックする機能があり、設計段階で即座に知らせてくれます。
離れた現場に何度も足を運ばなくてOK
3Dレーザースキャナーは周辺を丸ごとスキャンしてくれるので細かな情報も逃しません。
後から細かい構造を調べたくなったときもスキャンしたデータを使って調べられるので、現場に再び足を運ぶ手間を軽減してくれます。
次回の改修にも役立つ資産となる
3Dレーザースキャナーによって解析したデータは次回の改修のときにも役立ちます。
次回の改修時に今回アズビルド化した解析データを利用すれば、3DCADによるシミュレーションや設計がスムーズに行えます。
CADモデルから2Dの図面をおこすことも可能なので後で図面が欲しくなった時にも安心です。
まとめ
改修工事などで設計時の図面と大きく変化してしまった構造物は世の中にたくさんあります。
そうした構造物の現在の状態を把握するには3Dレーザースキャナーを使い、全体をスキャンしてしまうのが非常にスマートな方法です。
スキャンによって得られたデータは現状の把握だけに留まらず、さまざまなシミュレーションにも利用できる応用性の高いデータとなります。